沖縄本島からすぐそこ、神の島「久高島」で味わえる沖縄伝統の珍味とは?
観光の醍醐味と言えば、なんと言ってもグルメ!
沖縄は他の都道府県と比べると特に独特な歴史的背景がある為、珍しい食材や郷土料理がたくさんあります。
そこで、今回は沖縄の離島「久高島(くだかじま)」と、久高島に訪れたら忘れずに食べてもらいたいグルメをご紹介したいと思います。
目次
・久高島について
・久高島のグルメについて
・終わりに
琉球神話によると、琉球の創世神である「アマミキヨ」が降り立ち、最初に創ったとされる神の島、久高島。
神の島と呼ばれるだけあって、島の雰囲気もどこか独特です。
対岸に住むおじいおばあ世代の方々は、この島に向かって毎日手を合わせるだけで、決して訪れることはしないという程神聖な島ですので、訪れる際は島の注意事項を厳守して下さい。
(と言っても、立入禁止の場所には入っていけないとか当たり前のことばかりですが。)
この久高島へは、沖縄本島の南東にある安座真港より船でたったの20分程で訪れることができるため、日帰りでの観光も可能です。
周囲は約8kmと小さい島の為、主要な観光スポットは数時間ほどで見て回ることができます。
島内は坂道がほとんど無い為、レンタサイクルでのんびりと観光するのがお勧めです。
それでは、主な見どころ観光スポットを紹介していきます。
以下の久高島振興会のページから地図が見られます。
http://www.kudakajima.jp/map.html
「久高島民族資料館」・・・現在は後継者不足の為途絶えてしまった「ノロ」と呼ばれる神女が行なう奇祭「イザイホー」の写真などが収められている場所で、宿泊所も併設されています。
「ヤグルガー」・・・祭の際に神女が身を清めるために使う神聖な井戸。(*2019年3月に再訪した際は、下に降りられないようになっていました。)
「ガー」というのが井戸という意味で、地図を見ると西海岸には「~ガー」がいくつもあり、階段で下まで降りることが出来ます。
この辺りの海が本当に絶景です。
「カペール岬」・・・前述のアマミキヨが降り立った岬。
「フボー御嶽」・・・観光客は立入禁止の聖地。
「イシキ浜」・・・神が住む理想郷「ニライカナイ」から五穀が辿り着いて、琉球の農耕の始まりの地とされる浜。
「外間殿・久高殿」・・・島内の2大祭祀場。
このように久高島には、いくつもの歴史・伝統を感じることのできるスポットがあります。
その他ブログには書けない神聖なスポット(パワースポット?)がいくつかありますので、詳しく知りたい方はご連絡下さい。
この島でご紹介したいグルメというのが、その名も「イラブー汁」。
イラブーとはウミヘビ(エラブウミヘビ)のことで、イラブー汁はその燻製を長時間煮込んで作られた沖縄の伝統料理です。
ウミヘビは、かつて王様への献上品として使われていたほど高価な食材でした。
その為、庶民は食べることのできないものでもあり、その上、夏バテ対策や滋養強壮の薬膳として重宝され、琉球王朝時代の貴重な栄養源とされていました。
そしてこのイラブー汁を味わうことができるお店が、島の港である徳仁港から徒歩3分の食事処「とくじん」。
久高島でとれた新鮮な野菜や地元の魚を味わうことができる、島民からも愛されるお店です。
この島は食事処も多くはない為、観光シーズンともなると店内は島民と観光客で溢れかえってしまう事も珍しくはありません。
シーズン時期に訪れる場合は、時間に余裕を持って行くと良いでしょう。
イラブー汁は単品の他に、ご飯や小鉢などが付いた御膳も用意されています。
具材はイラブーの他に肉・大根・昆布などが入っています。
さて、肝心のイラブー汁のお味ですが、まずイラブー自身は長時間煮込んでいることもあってか、鱗に多少の弾力があるものの骨ごと丸かじりで食べられてしまいます。
滅多に食べることの出来ないウミヘビということで警戒しながら食べることになると思いますが、ウミヘビと聞かされていなければ鯖のような魚を煮込んだものでも食べているかのような食感・味です。
スープも魚介出汁が良く出ていて見た目に反してクセがなく(香りにややクセがあるかな?!)、おいしくいただくことができます。
今回ご紹介したイラブー汁のように、海外に行かずとも日本全国には貴重なグルメが多数存在します。
普段なかなか食べることの出来ないグルメですので、ウミヘビのように一瞬「え?!」となってしまうような食材でもどんどん味わって、またご紹介していければと思っています。
まずは、この貴重な珍味であるイラブー汁。
神の島、久高島を訪れた際は是非召し上がってみて下さい。